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アメリカの高齢者福祉について話を聞くとき必ず耳にするのが「自立、自己責任、個人主義」などと言ったキーワードです。こうしたキーワードは必ずしも高齢者福祉に限らず、アメリカでのライフスタイルを語る場合にはあらゆる場面で耳にする言葉ですが、実際のアメリカ型の高齢者福祉の場面に接すると、日本とのあまりの違いに少なからず驚かされる場合があります。それはこうした「自立」などのキーワードが単に精神的な象徴としてではなく文字通り自分で立つ、自分で自分の面倒を見るということを表しているということを実感するからです。
アメリカにも老人ホームは多数存在します。中にはアリゾナのサンシティと言う街などのように街全体で巨大な老人ホームを形成しているような場合すらあるくらいです。しかし総じてアメリカの老人ホームはどれも高額で普通の生活レベルの人が入所できるようなものではありません。サンシティなどに居並ぶ老人ホームの住人たちはいずれも例外なく資産家であったり、現役時代に相当な高額報酬を得ていた人々ばかりです。日本で言えば高級有料老人ホームといった感じです。
またアメリカ人は先の「自立」の精神に基づいて、基本的に老後の面倒を子供たちに見てもらうという発想がありません。むしろ子供たちとの同居を避ける傾向すら見られます。そのため多少生活上の不便はあってもヘルパーの助けを借りながら一人で生活している人の割合は大変多くなっています。